ピボットテーブルでデータ分析

こうぺんがデータ分析について説明していきます

ピボットテーブルの使い方を初心者向けに解説! データ分析でよくある失敗例3つと解決策

今回の記事は、

  • エクセルのピボットテーブルを活用して、データ分析で社内No.1になりたい
    (特に、一部上場企業など、大きな企業で仕事されている方向け)
  • でも、長時間勉強したり、長期間の試行錯誤はしたくない。。。
  • できれば、社内No.1と同時に、定時で帰り、仕事生活も私生活も両方満喫したい

という欲張りな願望を持った方に向けた内容になっています。

 

これまで、

  1. 一部上場企業において商品開発からマーケティング、事業企画までデータ分析を軸に仕事をしてきた経験があり、
  2. 数十人の統計教育やデータ分析教育をしてきた

私が、

エクセルのピボットテーブルを活用したデータ分析の成功パターン

について、わかりやすく説明していきます。

 

約8分で読めます。

初心者が会社でデータ分析する人のよくある失敗事例とは

失敗パターン① データが恐ろしく不十分

大企業なら、データが全く無いという場面は少ないと思います。ただ、情報が偏っていたり、時系列的に飛び飛びだったりなど、どのように使えばいいのか悩ましいデータしかないという場合は、残念ながら、頻繁に発生します。

この状態で、なんとか分析しようとしますが、当然のように失敗します。。

失敗パターン② データは集まっても、何をしたらいいか分からず動けない

世の中を見渡せばこれが一番多いと思います。とにかく困った、なんとなくデータ(っぽい)ものはある。

そんな状況で、上司から「これをこねてなんか解決できないか。前に誰かがなんかやってなんか上手く行ったことがある。ほれスタート!」という指示(?)が降りる。

・・・

ここまでひど、、、ワイルドなパターンは限られるかもしれませんが、多かれ少なかれ見かけるシーン。

特に、DXというバズワードで苦戦している人は少なくないですね。

失敗パターン③ なんとか手探りで分析したのに、何も変わらない

とはいえ、手持ちデータを集めて、できるだけ良いデータベースにして、平均を計算したりヒストグラムを見たり。そこから、なんとなく考察っぽいことをして報告して、「で?」ってなる。

せっかくデータの収集から数ヶ月かけたのに、成果につながらない悲しさ。

そもそもデータ分析ができると何が嬉しいのか?

想像してみて下さい。

社内で、販売データはもちろんあるけれど、実際のところ皆さん経験値(なんとなく)で今月、今期の対策を打っている。

ただ、世間に目を向ければ、DX(デジタルトランスフォーメーション)や、BI(ビジネスインテリジェンス)、ML(マシンラーニング)などすごそうな言葉が飛び交っている。

政府もEBPM(エビデンスベースドポリシーメイキング)など取り組み始めている。

内閣府におけるEBPMへの取組 - 内閣府

我々の上司としては、なんとかこういう動きを絡めて上司の上司(部長、役員、社長)に報告して、先進的な動きをしている印象を与えたい。

誰か、誰か、やってくれないのか。

そこであなたの出番。

「データから現在の強み弱みと、対策案をまとめました。」

上司からすれば、これ!これが欲しかった!ってなることは想像できますよね?

 

そして、経験上、今までデータをちゃんと見ずにやってきた会社なり部署に対して、ガッツリ数値分析したらいくらでも改善点は出てきます。

そこを、律儀に、実直に、地道に改善かけていけば、必ず成果に繋がります。

そうして、あなたのデータ分析を起点に成果が出れば、あなたは自然と社内No.1に。

給与が上がることはもちろん、自由度が増します。

社内ブランディングができる、というやつですね。

部署内、他部署に対する相談や交渉が一気にやりやすくなる。

そうなると、さらに成果が出るようになる。

 

この前後で、「あの人はちょっと違うのだ」という雰囲気を創る(ハウトゥーは別記事で)。

そうすれば、しっかり成果を出しながら、定時で帰っても「あの人やしなぁ」という雰囲気になる。

もちろん、誰かが困っていれば、スッと入っていって問題を整理して解決策を提示してさっと去る(←ここ、ポイント!フォローはもちろん必要ですが、全案件に入りだすとそれはそれで時間がかかる。あなた(と私)は、社内No.1と、定時退社を両方目指したい欲張りさんですよね?)。

 

つまり、データ分析ができると、

  • 社内No.1と同時に、定時で帰り、仕事生活も私生活も両方満喫したい

が、実現できるようになるのです!

 

そのための具体的手法は、このブログなどでしっかりお伝えするので、安心して下さい。

まずは、最も大事なデータ分析の本質についてお教えします。

 

10年以上、データ分析でご飯を食べてきた私が、要素を極限まで絞り込みました。

 

データ分析の本質:たったの2つ!

集めて比べる<アツクラ>

まずはデータを集めて比べる。いわゆる集計。

合計や平均値を算出し、比較対象となる数字と比較する。

ただ、比較して終わりだとビジネス上意味が無い。

比べた上で、その差異から次の行動につなげる。

分けて比べる<ワケクラ>

次に集めたデータを分けて比べる。いわゆる分析。

分ける切り口を出せるだけ出す。

特に「ハッとする」切り口をいくつ集められるかが勝負になる。

「集めて比べる」と同様、比べた上で、その差異から次の行動につなげる。

 

なぜエクセルのピボットテーブルなのか?

実際、上記の2つができればツールは何でも良いといえます。

実際に会社でやるとしたら手段は大きく3つあります。

Python、R等のプログラム

②Power BI、TableauなどのBIツール

③エクセル(からのピボットテーブル) ←オススメ

あなたがプログラマで、周りも息を吸って吐くようにPythonかRが使えるなら、①がオススメです!

会社としてBIツールを推進しているなら、②が自然な選択肢。

ただ、①②にも課題があります。

それは、「他の人に移管しづらい」。

つまり、自分しかできない業務になりやすい。

 

あなたは(そして私も)、社内No.1になった上に、定時で帰りたいワガママさんですよね?

そのコツの一つは、「仕事を人に振る!」、逆に言えば、「人に振れるように仕事を創って仕上げる!」ことです。

 

その観点でいうと、ピボットテーブルなら、まとめたデータをそのままエクセルで使ってもらえるし、ピボットテーブル自体も、少し教えればある程度は使えるようになる。

 

よって、会社でデータ分析するなら、ピボットテーブルをおすすめします。

 

初心者向け!ピボットテーブルの使い方

二つの流れを交互に繰り返しながらデータ分析をしてみよう

データベースを創ったら、あとは集計(集めて比べる)と分析(分けて比べる)を地道に進める。

それらの出口は「行動につなげる」ということ。

 

データベースを創る

ピボットテーブルにする前に、データベースの形にする必要がある。

ルールはシンプル。横(行)方向に項目、縦(列)方向にデータ。

項目かデータか迷う時があれば、データにしておく。

合言葉はとにかく下に伸ばす方向。右へは極力伸ばさない。

こんな感じ。

f:id:data_penguin:20220306232159p:plain

テーブルの例

 

ピボットテーブルを創る

データベースのデータを全て選んだ(ドラッグorCtrl+A)あと、

①挿入タブ

②一番左のピボットテーブルボタンを押す

③「テーブルまたは範囲からのピボットテーブル」が出るので、そのままOKを押す

f:id:data_penguin:20220309085827p:plain

f:id:data_penguin:20220309090346p:plain

ピボットテーブル完成

 

こういった画面が開いていれば成功!

 左半分に空のピボットテーブル、

 右側にピボットテーブルのフィールドがあればOK!

集めて比べる

これこそエクセルピボットテーブルの醍醐味。

まずはピボットテーブルのフィールドが右に表示されているか確認。*1

要素は4つ。

①フィルター

②列

③行

④値

ピボットテーブルのフィールド

右上に列②、左下に行③がある。

②に、フィールドを放り込むと列に追加される。

③に、フィールドを放り込むと行に追加される。

表の構造とインターフェースの配置を合わせていて直感的にわかりやすいですね。

 

まずは欲しい値を「値」に入れて、

行にフィールドを追加しながら集計の威力を確認してみましょう。

分けて比べる

次に、集計した内容を分けていく。

フィールドを行に追加して、どんどん分解していきましょう。

そして比較しながら、高い部分や低い部分を見つけていくのがポイントです。

 

次に、行動に結びつける

考え方はたったの2つ。

  • 勝っているところを伸ばす。
  • 負けているところを埋める。

 

それぞれ、「なぜそうなのか」を現地調査や担当者ヒアリングで抽出する。

そして「何がどうなれば成功か」を決めて、現状との差分を埋める行動が必要。

本日の宿題!

手持ちのデータで、ピボットテーブルを作成して、

  • 集めて比べる(アツクラ)
  • 分けて比べる(ワケクラ)

の2つを試してみて下さい!

 

適当なデータがない場合は、下記からダウンロード下さいませ。

 

読んで頂きありがとうございました、あなたもこれでピボットテーブルを活用しながらデータ分析で社内No.1へ!

*1:

表示されていない場合は、

1.ピボットテーブルの領域にカーソルを合わせる

2.それでもだめなら、ピボットテーブル分析タブから、一番右の表示にある「フィールド リスト」をON